敵を殺さず進める交渉バトルと分岐ストーリーが魅力の感情豊かなインディーRPG。
敵を殺さず進める交渉バトルと分岐ストーリーが魅力の感情豊かなインディーRPG。
票 (1,874票)
プログラムライセンス トライアル版
開発者/メーカー tobyfox
バージョン 1.00
次のOSで利用可能 Windows
票
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開発者/メーカー
tobyfox
次のOSで利用可能
Windows
プログラムライセンス
トライアル版
バージョン
1.00
Windows向けインディーRPG「Undertale」は、モンスターの住む地下世界に落ちた人間を操作し、地上へ戻るか、そのまま閉じ込められるかという状況に置かれるゲームです。最大の特徴は、敵を必ずしも倒さなくても物語を進められる「誰も殺さなくていいRPG」であること。戦闘と会話の両方を使い、モンスターと戦うのか、仲良くなるのかを自分で選びながら進みます。
物語重視のRPGが好きな人や、自分の選択で展開が変わるゲームに惹かれる人、そしてユーモアと切なさが同居したインディー作品を味わいたい人に向いたタイトルです。アクション要素のあるバトルを取り入れたRPGを探している人にも向いています。
独自のバトル: 戦うか、話すか、許すか
Undertaleの戦闘は、一見すると従来のロールプレイングゲームに近いターン制ですが、そこに「戦う」以外の選択肢がしっかり用意されています。敵モンスターの感情や状態を観察し、なだめたり、褒めたり、特定の行動を取ったりすることで、相手の戦意を失わせて戦闘を終えることができます。
もちろん物理攻撃でダメージを与えることも可能で、その際は攻撃ボタンを押すタイミングを合わせて威力を高める仕組みが採用されています。一方で敵のターンになると、自分の「魂」を表すハート型のカーソルを操作し、画面内に飛び交う攻撃を避ける必要があります。この回避パートはトップダウンシューティング風のミニゲームのような作りで、RPGとアクションシューティングが組み合わさった感覚です。
特徴的なのは、ボスを含めすべての敵と友達になれる可能性がある点です。中にはスケルトンとデートできるイベントまで用意されており、「敵キャラ」との関係性が一般的なRPGとはまったく違う方向へ広がっていきます。戦闘は単なる数値のやり取りではなく、キャラクターとの対話になっていると感じられるはずです。
レトロ調グラフィックと個性的な音楽が生む空気感
グラフィックはクラシックな2Dスタイルで、どこか昔の家庭用RPGを思わせる味わいがありますが、モンスターたちのデザインや表情、演出のつけ方に独特のセンスが光ります。見た目こそシンプルでも、オリジナルのアートワークには強い個性があり、印象に残る場面が多い作品です。
音楽も同様に、明るくコミカルな曲から感情を揺さぶる切ないメロディまで幅広く用意されており、どれもキャラクターやシーンとよく噛み合っています。解説文でも「個性にあふれたオリジナルサウンドトラック」とうたわれている通り、BGMはゲーム体験の核のひとつと言ってよい出来栄えです。
本作はほぼ一人のクリエイターによって制作されたインディー作品であり、そのぶん作り手の好みとユーモアが隅々まで染み込んでいます。「少なくとも5匹の犬が出てくる」と書かれつつ、「6匹になった」「7匹目だと思ったら3匹目だった」といった説明が公式に並ぶなど、紹介文の時点からすでに独特の笑いのセンスが伝わってきます。
笑いと裏腹の、重みのあるストーリーテリング
表面だけ見ると、奇妙で少しゆるいユーモアを持つフレンドリーなRPGという印象を受けます。しかし物語を進めていくと、その裏に思いがけない重さや切なさが潜んでいることが分かってきます。特定の場面では、泣きたくなる、あるいは叫び出したくなるような感情の揺さぶりが待っています。
プレイヤーの選択はストーリーに直接影響し、「誰も傷つけない優しい主人公」でいることも、「肉屋のように片っ端から倒していく存在」になることもできます。その結果、どのキャラクターが味方になるか、どんな会話や展開が見られるかが変化していきます。物語は不思議な形で分岐し、結末も行動次第で姿を変えていきます。
特筆すべきなのは、ゲーム側がプレイヤーの過去の選択を記録し続ける点です。一度クリアしてやり直したつもりでも、以前に何をしたかを作中でほのめかされることがあり、単なる「最初からやり直し」では済まない感覚を味わいます。この仕掛けによって物語には強い一貫性と重みが生まれ、選択の責任を否応なく意識させられます。
メタ表現と「四枚目の壁」を破る驚き
Undertaleはストーリーや演出の面で、プレイヤー自身に語りかけてくるようなメタ表現を多用しています。いわゆる「第四の壁」を何度も破ることで、画面の外にいる自分が物語に巻き込まれているような感覚を覚えるでしょう。
説明文でも、この作品に待ち受ける驚きが、あるステルスゲームの超能力者ボス戦や、別のアクションゲームに登場する恐怖演出に近い性質を持つと例えられています。具体的な内容に触れると驚きが台無しになる性質のため詳述は避けられていますが、「ゲームだからこそできる演出」を積極的に取り入れた作品であることは間違いありません。
こうしたメタ的な仕掛けは、人によっては強く心をつかまれる一方で、没入感が途切れると感じる場合もあるでしょう。その意味で、非常に個性的でありながら、好みが分かれるポイントでもあります。
6時間ほどで終わりつつ、何度も遊べる構成
1周のプレイ時間はおよそ6時間前後とされています。ボリュームだけを見るとコンパクトなRPGですが、ゲーム自体が高いリプレイ性を前提に作られている点が特徴です。
選択肢の取り方や戦闘でのふるまいに応じてストーリーが変化するため、1度目と2度目でまったく違う体験になる場面が少なくありません。さらに、先述の通り「以前にどんな選択をしたか」をゲーム側が覚えているため、遊び直すたびに新しい会話や反応が現れる可能性があります。
その結果、短時間で区切りよく遊べるにもかかわらず、「次は別の行動を試してみたい」と思わせる作りになっています。コンパクトなプレイ時間と、選択の重みを両立させた構造がうまく機能している印象です。
プレイ前に知っておきたい注意点
公式の注意書きとして、ゲーム内には光感受性てんかんなどの症状を持つプレイヤーに有害となり得る映像が含まれる可能性が示されています。強い点滅や激しい画面効果が苦手な人は、事前にこの点を意識しておいた方が安心です。
また、バトル中のシューティング風回避パートは、アクションゲームに慣れていない人にはややハードルが高く感じられることもあるでしょう。難易度そのものというより、RPGに純粋なコマンド選択だけを求めている人には、操作に戸惑う場面があるかもしれません。
物語面では、コメディタッチな会話と裏腹に、非常に感情を揺さぶる重い展開も含まれます。キャラクターに愛着が湧きやすい作品だけに、選択の結果を見るのがつらくなる瞬間が出てくる可能性があります。プレイヤーの心情に強く踏み込んでくるタイプの作品が好きな人には大きな魅力になりますが、気軽な気分転換だけを求める場合には、心理的負荷が大きく感じられることもあるでしょう。
高評価
- 敵を倒さずに進める交渉中心の独創的なバトルシステム
- プレイヤーの選択が物語やキャラクター関係に深く影響する分岐型ストーリー
- レトロ調グラフィックと個性豊かなサウンドトラックが生む独自の雰囲気
- ボスとも友達になれるなど、ユーモアと温かさに富んだキャラクター描写
- 約6時間とコンパクトながら、周回プレイが楽しい高いリプレイ性
低評価
- メタ表現や「第四の壁」を破る演出は、人によって好みが分かれる
- シューティング風の回避操作が合わないプレイヤーにはバトルがやや取っつきにくい
- 選択によっては感情的に重い展開が続き、気軽さを求める人には負担になる可能性
- 光の点滅などの演出が含まれ、光感受性てんかんなどを持つ人には向かない